◎治安部隊は北部の都市ラッカにあるISIS拠点を28日遅くに急襲し、幹部とされる40~50代の男を捕らえた。
米国の支援を受けるクルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は29日、イスラム国(ISIS)系組織の幹部を拘束したと発表した。
それによると、治安部隊は北部の都市ラッカにあるISIS拠点を28日遅くに急襲し、幹部とされる40~50代の男を捕らえたという。
SDFはこの男について、「ISISのテロ攻撃を主導していた」と説明している。
ISISは2019年3月に壊滅した後もシリアとイラクで活動を続け、その残党や関連組織はこの数年で数多くの市民を殺害してきた。
シリアには少なくとも900人の米兵とそれに関連する不特定多数の請負業者が駐留している。米軍はSDFなどのクルド民兵と連携してISISの復活を阻止している。
ISISは2014年に掌握したシリアとイラクの領土でカリフ制国家の樹立を宣言。その後の壮絶な戦いでは数十万人が死亡したと推定されている。ISISは2017年にイラクで完全敗北を喫した。
国連は先月、ISISはシリアとイラクのかつての拠点でいまだに5000~7000人の勢力を維持し、その一部が隣国アフガニスタンでテロ攻撃を実行していると指摘した。