シリア外相がイスラエル代表団と会談、南部の安定化について協議
両国はシリア南部で先月、緊張が高まった後、協議を開始・継続することで合意した。
.jpg)
シリア暫定政府のシェイバニ(Asaad Hassan al-Shibani)外相がフランス・パリでイスラエルの代表団と会談し、地域およびシリア南部の安定強化について議論した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が19日に報じた。
シリアとイスラエルの当局者は米国仲介の下、シリア南部の緊張緩和について協議を進めている。
SANAによると、両国は今回の協議で紛争の緩和とシリアの内政不干渉に焦点を当てたという。
また両国は1974年に締結した協定の再開についても議論した。この協定はゴラン高原に国連の緩衝地帯を設立する内容となっている。
両国はシリア南部で先月、緊張が高まった後、協議を開始・継続することで合意した。
シリア南部スウェイダ県では先月13日、アラブ遊牧民ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれた。
ドルーズ派はイスラム教シーア派の分派のひとつ。世界の約100万人のドルーズ派の半数以上がシリアに住んでいる。
他のドルーズ派のほとんどは1967年の第三次中東戦争でイスラエルがシリアから奪取し、1981年に併合したゴラン高原を含むイスラエルに住んでいる。
地元当局は一連の戦闘で1000人以上が死亡、数千人が負傷したと報告している。
暫定政府は衝突発生直後に軍を派遣したものの、ドルーズ派の保護を名目にイスラエル軍が軍事介入したため、いったん撤退。イスラエル政府はその後、シリア軍がスウェイダに立ち入ることを許可した。
ベドウィンは7月20日までにスウェイダから撤退。それ以来、国軍が治安維持任務に当たっている。