◎ロシアと中国の支援を受けるアサド政権はイスラム国(ISIS)系組織との戦争が続く中、2015年以来東部の広範囲を支配するクルド勢力への攻撃も続けている。
シリア東部・クルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」が12日、東部デリゾールにある新政府武装勢力の3つの拠点を攻撃し、18人を殺害したと主張した。
ロシアと中国の支援を受けるアサド政権はイスラム国(ISIS)系組織との戦争が続く中、2015年以来東部の広範囲を支配するクルド勢力への攻撃も続けている。
デリゾールでは数日前からクルド勢力とアサド勢力による戦闘が激化。砲撃などにより数十人が死亡したと伝えられているが、詳細は不明だ。
SDFによると、今回の拠点襲撃はアサド勢力による集落襲撃の報復だという。
アサド勢力は先週、クルド人自治区郊外の2つの集落を襲撃し、11人を殺害したとされる。
イギリスのNGO「シリア人権監視団」は12日、SDFの攻撃により、アサド派の戦闘員9人が死亡したと報告した。
SDFは2019年3月、ISISの最後の拠点である東部の集落を奪還。これをもってISISが主張したカリフ制国家を終わりを告げた。
しかし、その後もISIS残党によるテロ攻撃やクルドとアサド派による戦闘は続いている。