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シリア国防相とSDF司令官、シリア北部・北東部の停戦で合意

国軍とSDFは今週、両地域で衝突。国家機関とSDFを統合するという3月の合意に影を落としている。
2025年3月10日/シリア、首都ダマスカス、シャラア暫定大統領(右)とSDFのアブディ総司令官(AP通信)

シリアのカスラ(Murhaf Abu Qasra)国防相とクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」のアブディ(Mazloum Abdi)司令官が7日、北部および北東部の全戦線における包括的な停戦に合意した。

国防省によると、この停戦は即時発効となる。

国軍とSDFは今週、両地域で衝突。国家機関とSDFを統合するという3月の合意に影を落としている。

暫定政府は3月、SDFと国家機関を統合することで合意。シャラア(Ahmed al-Sharaa)暫定大統領が首都ダマスカスでSDFのアブディ氏と会談した。

この合意は14年間の内戦によって分裂した国を再統合し、シリアの4分の1を支配するクルド勢力をダマスカスに組み込む道を開くことを目的としている。

シリア大統領府によると、シャラア氏は7日、ダマスカスで米国のトム・バラック(Tom Barrack)シリア特使らと会談したという。

この会談にはシェイバニ(Asaad Hassan al-Shibani)外相やカスラ氏らも出席し、シリアにおける最近の情勢、政治プロセスへの支援、治安と安定の強化に向けた取り組みについて話し合われた。

SDFは2015年以来、シリア北部のクルド人自治区を支配している。

この合意が履行されれば、シリア北部は暫定政府の支配下に置かれることになる。

トルコはSDFをテロ組織に指定しており、シリア政府と統合されない場合、軍事行動に出ると警告している。

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