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シリア、10月5日に議会選挙実施へ=国営メディア

この選挙は24年12月にアサド政権が崩壊し、民主化プロセスが進む中、シリアの基盤を築くものになると期待されている。
2024年12月18日/シリア、首都ダマスカスの国際空港滑走路(AP通信)

国営シリア・アラブ通信(SANA)は21日、シャラア暫定政権下で初となる議会選挙が10月5日に行われると報じた。

210人の議員からなる人民議会(一院制)の選挙は9月15~20日の間に実施される予定であったが、治安上の懸念から3地域での延期が発表されていた。

この選挙は24年12月にアサド政権が崩壊し、民主化プロセスが進む中、シリアの基盤を築くものになると期待されている。

一部の人権団体は現行制度では少数派グループの参加が不十分と指摘している。

新議会は数十年にわたるアサド政権の政策の見直しや、外交政策、同盟関係を再構築することになるだろう。

SANAは政府関係者の話しとして、「人民議会の投票は全選挙区で10月5日に実施される」と報じた。

選挙管理委員会は先月末、安全保障上の懸念から、南部スウェイダ県を含む3地域の投票を延期すると発表した。

人民議会の議席の3分の1はシャラア(Ahmed al-Sharaa)暫定大統領によって任命される。

スウェイダ県では8月、アラブ遊牧民ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれた。

ドルーズ派はイスラム教シーア派の分派のひとつ。世界の約100万人のドルーズ派の半数以上がシリアに住んでいる。

他のドルーズ派のほとんどは1967年の第三次中東戦争でイスラエルがシリアから奪取し、1981年に併合したゴラン高原を含むイスラエルに住んでいる。

地元当局は一連の戦闘で1000人以上が死亡、数千人が負傷したと報告している。

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