シリア、国際海底ケーブル敷設へ、スペイン企業と契約締結
シリアのインフラは14年に及ぶ内戦と数十年にわたる欧米諸国による制裁の影響でボロボロの状態だ。
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シリア暫定政権がスペインの通信事業者AFR-IXと同国初の国際海底ケーブル敷設に関する契約を締結した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が25日に報じた。
それによると、シリアはメデューサ海底ケーブルシステムに参加する予定。これは北アフリカと南欧の12カ国を結ぶことを目的としている。また地中海と大西洋、紅海を結ぶ回廊としても機能する。
シリアのインフラは14年に及ぶ内戦と数十年にわたる欧米諸国による制裁の影響でボロボロの状態だ。
シャラア暫定政権はインターネット通信を含む公共サービスの改修を進めている。
メデューサ海底ケーブルシステムはAFR-IXが推進する地中海地域の大規模光ファイバー海底ケーブルプロジェクトである。
このシステムは欧州と北アフリカを結ぶ新たなデジタル回廊の構築を目的としており、ポルトガル、スペイン、フランス、イタリア、ギリシャ、キプロスなどの欧州諸国と、モロッコ、アルジェリア、チュニジア、エジプトなどの北アフリカ諸国を接続する。
総延長は約8700キロメートルに及び、最大24対の光ファイバーを備え、総通信容量は約480テラビット毎秒に達する設計となっている。
メデューサはキャリア中立のオープンアクセス方式を採用しており、複数の通信事業者やデータセンターが公平に利用できることが特徴である。
建設には複数の通信事業社が参加し、EUや欧州投資銀行からの支援も受けている。
完成後は地中海を横断する主要通信ルートとして、欧州とアフリカの間の接続性向上や通信の冗長化、デジタル格差の是正に貢献することが期待されている。
