◎シリアの外相がエジプトを訪問するのは10年以上ぶり。
シリアのメグダト(Faisal Mekdad)外相が1日、訪問先のエジプトでシュクリ(Sameh Shoukry)外相と会談し、関係正常化に向けた協議を行った。シリアの外相がエジプトを訪問するのは10年以上ぶり。
エジプト外務省の報道官によると、両外相は両国間の関係や湾岸地域および国際的な話題などについて協議したという。
また両外相はシリアにおける領土の主権を回復する取り組みについても協議した。
シュクリ氏は国連が仲介するシリア内戦の政治的な解決を目指す努力を支持すると表明した。
エジプトとシリアの関係はアサド政権による「アラブの春」の抗議デモの残忍な弾圧で悪化した。
しかし、エジプトでは何年も前から、多くの著名人がシシ(Abdel Fattah el-Sissi)大統領に対して、アサド政権との関係修復を強く求めてきた。また著名人たちはシリアのアラブ連盟(Arab League)復帰を働きかけてきた。
アサド政権はイランとロシアの軍事支援を受け、イスラム国(ISIS)から領土の大部分を奪還。北部地域に拠点を置くクルド人武装勢力およびISIS残党との戦いを続けている。
2月にトルコとシリアを襲った大地震により、シリアとの関係を正常化する動きが加速している。いくつかのアラブ諸国は両国との連帯を示すため、高官を派遣し、援助を送った。
アサド(Bashar Assad)大統領は援助を受けたUAE(アラブ首長国連邦)とオマーンを訪問している。