◎シリアは昨年、アジア・欧州・アフリカを結ぶ中国の大経済圏構想「一帯一路」への参加を表明した。
シリアのアサド(Bashar al-Assad)大統領が中国を訪問し、習近平(Xi JInping)国家主席と会談する予定だ。シリア大統領府が19日、明らかにした。
それによると、アサド氏は政府高官らと21日に北京に向かう予定だという。
アサド氏が中国を訪問するのは12年にわたる内戦が始まって以来初めて。
中国は今年3月にサウジアラビアとイラン間の協定を仲介するなど、中東での影響力を拡大。50~60万人が死亡し、国土の大部分が廃墟と化したシリア内戦においては、ロシアと共にアサド氏を支援し続けている。
中国は今後、数百~数千億ドルと見積もられているシリアの復興で大きな役割を果たす可能性がある。
シリアは昨年、アジア・欧州・アフリカを結ぶ中国の大経済圏構想「一帯一路」への参加を表明した。
シリア大統領府によると、アサド氏は習主席から首脳会談に招待されたという。
深刻化するシリアの経済危機は南部スワイダを中心とする政府支配地域での抗議デモにつながっている。
アサド氏はこの危機を欧米の制裁と、イラク国境に近い東部で国内最大の油田を支配するクルド勢力のせいだと非難している。
シリアと近隣のアラブ諸国との外交接触は今年2月にトルコとシリアを襲った大地震(死者5万人超)以来、活発化している。アサド氏は5月にサウジを訪問し、アラブ連盟(Arab League)首脳会議に出席した。
アラブ連盟は今回のサミットでシリアの連盟復帰を承認した。