シリアとサウジアラビア、経済協力強化で合意、欧米制裁緩和受け

ファルハン外相は経済界のリーダーらと共にシリアを訪問し、石油、インフラ、情報技術、通信、農業などの分野について協議する予定だ。
2024年12月7日/シリア、首都ダマスカスの通り(AP通信)

シリアとサウジアラビアは5月31日、欧米諸国が対シリア制裁を緩和したことを受け、相互の利益のために経済協力を強化することで合意した。

サウジのファルハン(Faisal bin Farhan)外相は首都ダマスカスでシャラア(Ahmed al-Sharaa、通称ジャウラニ)暫定大統領らと会談。シリア国民のために雇用を創出することを目指す表明した。

またファルハン氏は「米国、EU、イギリスが制裁を緩和したため、何十年も停滞していたシリアの経済を活性化させる」と述べた。

EUは今週、アサド政権時代に科した対シリア経済制裁を解除。米財務省も先週、暫定政府・中央銀行・国有企業との取引を許可する命令を発行。これにより、アサド政権時代に科された制裁は緩和され、シリアへの投資が可能になった。

ファルハン氏は経済界のリーダーらと共にシリアを訪問し、石油、インフラ、情報技術、通信、農業などの分野について協議する予定だ。

サウジとカタールはシリアの公共部門に財政支援を行うとしている。

シリアのシェイバニ(Asaad Hassan al-Shibani)外相は声明で、「シリアとサウジアラビアは新たな協力の時代に入った」と述べた。

アサド(Bashar Assad)前大統領は昨年末、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。

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