◎現場は西岸地区とヨルダンを結ぶアレンビー橋付近。銃撃犯がヨルダン側からトラックで橋の交差点に近づき、イスラエルの治安部隊に向けて発砲した。
イスラエル軍は8日、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区とヨルダンの国境付近で銃撃があり、イスラエル人3人が死亡したと明らかにした。
それによると、現場は西岸地区とヨルダンを結ぶアレンビー橋付近。銃撃犯がヨルダン側からトラックで橋の交差点に近づき、イスラエルの治安部隊に向けて発砲したという。
治安部隊は容疑者をその場で射殺。この銃撃戦により、50代のイスラエル人3人が死亡した。当局によると、3人はたまたま近くを通りかかった民間人とみられる。
ヨルダンの国営メディアによると、容疑者はヨルダン出身の退役軍人で、現在は西岸地区に物資を運ぶトラックの運転手であった。
ヨルダン内務省は8日、関係機関による初動捜査の結果、容疑者が特定の過激派組織に所属している証拠は確認されず、単独で事件を起こしたとみられると声明を出した。
アレンビー橋は事件後、封鎖された。イスラエル軍はその後、橋と両側の交差点を封鎖したと発表、9日に封鎖を解除するとした。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はこの攻撃を非難。イスラエルとイラン、そしてガザ地区のイスラム組織ハマスやレバノンのヒズボラを含む過激派組織との対立に関連付けた。
ヨルダン川西岸では昨年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル当局による取り締まりと入植者による暴力で700人近くのパレスチナ人が殺害されている。