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治安部隊が武装勢力の戦闘員13人殺害 イラン南東部

シスタンバルチスタン州はアフガニスタンおよびパキスタンと国境を接し、イスラム過激派、麻薬密売組織、民兵が時折衝突している。
イラン、南東部シスタンバルチスタン州のアフガニスタン国境近く(Getty Images)

イランの治安部隊が南東部シスタンバルチスタン州で対テロ作戦を実施し、武装勢力の戦闘員13人を殺害した。国営イラン通信(IRNA)が27日に報じた。

それによると、治安部隊は同州で3つの異なる軍事作戦を決行。武装勢力の拠点や隠れ家を捜索したという。

IRNAは当局者の話しとして、「死亡した13人のうち8人はシスタンバルチスタン州で先週発生した警察官襲撃事件の実行グループのメンバーであった」と伝えている。

この事件は同州郊外の道路で22日に発生。2台の警察車両が攻撃を受け、警察官5人が殺害された。

地元当局はシスタンバルチスタン州とパキスタン南西部バルチスタン州の分離独立を目指す過激派ジャイシュ・アル・アドルの犯行と断定している。

イランは同組織をテロ組織に指定。24年1月にはこの組織の拠点を狙ってパキスタン領内にミサイル攻撃を行い、パキスタン側は複数の民間人が死傷したと強く非難した。

IRNAによると、治安部隊はシスタンバルチスタン州の3つの地域で軍事作戦を行い、

多くの戦闘員を拘束したという。

拘束者の数は明らかになっていない。

IRNAはこの摘発に警察と革命防衛隊(IRGC)の両方が参加したと伝えている。

シスタンバルチスタン州はアフガニスタンおよびパキスタンと国境を接し、イスラム過激派、麻薬密売組織、民兵が時折衝突している。

先週末には治安部隊の掃討作戦により、武装勢力の戦闘員6人が死亡した。

7月末には州都ザヘダンの裁判所に身元不明の武装兵が押し入り、銃を乱射、子供を含む6人が死亡、20人が負傷した。

24年10月には治安部隊の車列が攻撃を受け、少なくとも10人の警察官が死亡した。

この地域の過激派や民兵はより大きな権利と自治を求めて戦っている。

イラン指導部はその一部が外国勢力と連携し、国境を越えた密輸や反乱に関与していると主張している。

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