サウジ25年第1四半期GDP伸び率プラス3.4%、市場予想上回る

25年第1四半期(1~3月)の経済成長率は前年同月比3.4%増。統計局が先月公表した速報値と市場の予想を上回った。
サウジアラビア、首都リヤドの夜景(Getty Images)

サウジアラビア政府が9日、最新の経済統計を公表した。

それによると、25年第1四半期(1~3月)の経済成長率は前年同月比3.4%増。統計局が先月公表した速報値と市場の予想を上回った。

市場は原油価格の低下がGDPに影響を与えると予想していた。

アブダビ商業銀行のチーフエコノミストはロイター通信の取材に対し、「この上方修正は石油部門の縮小幅が小さかったことと、民間部門の成長が堅調だったことが要因だ」と語った。

石油関連GDPは0.5%縮小。5月の速報値ではマイナス1.4%となっていた。

非石油部門の成長率は4.9%に達した。

原油価格の低下は生産量の増加である程度相殺することができたとみられる。

サウジは財政赤字に悩まされている。国際通貨基金(IMF)はサウジが財政を保つためには1バレル=90ドル超の原油価格が必要と指摘している。

最近の価格は1バレル=60ドル前後で推移している。

世界最大の石油輸出国であるサウジは今月、アジア向けの7月販売価格を引き下げた。石油輸出国機構(OPEC)と加盟国(OPEC+)は4ヶ月連続で生産量を増加させている。

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