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サウジアラビア、すべての外国人投資家に金融市場を開放へ

2月1日付で従来の資格制度を撤廃し、資格を持つ者に限らず世界中の投資家が直接サウジの金融市場に投資できるようにするという。
サウジアラビア、首都リヤドの夜景(Getty Images)

サウジアラビア政府が6日、来月から国内金融市場をすべての外国人投資家に開放する方針を明らかにした。それによると、2月1日付で従来の資格制度を撤廃し、資格を持つ者に限らず世界中の投資家が直接サウジの金融市場に投資できるようにするという。これは国外からの資金流入を促進し、市場の流動性を高めることを目的とした措置で、サウジが進める経済多角化計画の一環と位置付けられている。

従来、外国人がサウジの株式市場に投資するには「QFI(Qualified Foreign Investor)」という資格が必要で、直接投資できる投資家は限定されていた。新制度ではこの資格制度が撤廃され、投資家は資格審査なしに直接株式や上場商品にアクセスできるようになる。政府は声明で、今回の変更が「資本市場への投資家層拡大と国際的な資本流入の支援、全体的な市場流動性の向上に寄与する」と説明した。

サウジは原油依存からの脱却を目指し、国内経済改革を進める「ビジョン2030」計画の下で、外国資本の誘致を重要政策として掲げている。外国人投資家向けの制度緩和はこれまでも段階的に行われており、2025年には外国人がメッカとメディナにある不動産保有企業の株式を購入できるよう規制が緩和されたが、土地の所有は依然として制限されている。今回の金融市場全面開放はその延長線上の大きな改革である。

ただし、市場関係者の見方では、今回の措置が直ちに劇的な資金流入をもたらす可能性は限定的との指摘もある。金融大手JPモルガンは、ほとんどの機関投資家はすでに市場にアクセスできる状態にあるため、今回の変更による即時の影響は限定的だと分析。また、外国人の保有比率については現在49%の上限が設定されているが、市場関係者はこの撤廃がさらなる市場活性化につながるとの見方を示しており、上限撤廃がいつ実施されるかが今後の焦点になっている。

サウジの代表的株価指数であるタダウル指数は昨年12.8%下落し、2026年に入ってからも1.9%の下落を記録している。外国人投資家の参加拡大が流動性改善と株価の回復にどう寄与するかが注目される。

政府は今回の制度変更が、グローバルな投資家に対してサウジの資本市場をより開かれたものにする重要なステップであると強調している。これによりサウジ市場は、長期的な成長と国際的な競争力強化を目指す新たな局面に入ることになる。

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