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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は16日午前の時点で4万8271人、負傷者は11万1693人となっている。
2025年2月16日/イスラエル、エルサレムの首相府、ネタニヤフ首相(右)とルビオ米国務長官(AP通信)

米国のルビオ(Marco Rubio)国務長官は16日、訪問先のイスラエルでネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と会談し、パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスを根絶すると誓った。

ルビオ氏は共同記者会見で、「トランプ(Donald Trump)大統領は非常に大胆で、過去の飽き飽きしたアイデアではなく、新しいものを提案している」と語った。

トランプ氏はガザ地区を米国主導で再開発し、パレスチナ人を他の場所に移住させた後、ガザ地区を占領、所有する用意があると表明。湾岸諸国の反発に直面している。

ルビオ氏はガザ地区におけるイスラエルの戦争目的を全面的に支持。「ハマスを根絶しなければならない」と述べ、不安定な停戦協議にさらなる疑念を投げかけた。

ネタニヤフ氏はトランプ計画を改めて称賛。「大胆だ」と褒め称え、「トランプ大統領とガザの将来について共通の戦略を持っている」と主張した。

またネタニヤフ氏は「ハマスが2023年10月7日の先制攻撃で拉致した人質を解放しなければ、地獄の門が開かれることになる」と警告した。

ルビオ氏はハマスについて、「軍隊や政府軍として存続することはない」と言明した。

またルビオ氏はハマスによるガザ統治を認めないと強調。「ハマスの統治する力、管理する力、暴力を使って脅す力が存在する限り、和平は不可能だ。根絶しなければならない」と述べた。

イスラエル軍は16日、停戦協定が発効しているにもかかわらず、ガザ地区南部ラファで活動していたパレスチナ人警察官3人を殺害した。

ガザ停戦は1月19日に発効。それ以来、地区内でイスラエル軍の大規模攻撃は確認されていないが、散発的な発砲が何件が報告されている。

多くの市民が瓦礫の山と化した自宅に戻り、家族の遺品や使えそうな家具を探している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は16日午前の時点で4万8271人、負傷者は11万1693人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万2000人と推定されている。

中東問題を担当するウィトコフ(Steve Witkoff)米特使は16日、ネタニヤフ氏、エジプト情報長官、カタール首相と会談し、停戦の第2段階に関する協議を今週も継続すると明らかにした。

停戦協定の概要
▽第1段階の停戦は1月19日(日)に発効。6週間続く予定。

▽ハマス側はパレスチナ人捕虜と引き換えに、33人のイスラエル人捕虜を段階的に解放する。

▽イスラエル軍は停戦の第1段階として、ガザ境界の700メートル地点まで撤退する。

▽イスラエルは終身刑250人を含む約2000人のパレスチナ人受刑者を段階的に釈放する。

▽イスラエルはガザ地区内で負傷した人々が治療を受けるために移動することを許可する。

▽イスラエルは停戦開始から7日後にガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を開放する。

▽イスラエル軍はガザとエジプトの境界フィラデルフィ回廊からの撤退を開始し、第2段階で完全に撤退する。

▽停戦の第1段階中、毎日600台の援助トラックをガザ地区に送り、食料や医薬品などを難民キャンプなどに届ける。

▽恒久的な和平に向けた同盟国による間接協議は第1、2段階中継続される。

▽ハマスは残りのイスラエル人捕虜を第2段階以降に解放する。

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