シリアで死亡した米兵ら3人帰還、トランプ氏が出迎える
デラウェア州の空軍基地の滑走路で棺が運び出されるのを見守った。星条旗で覆われた棺が兵士たちの手で運ばれる際、出席者は敬礼し、沈痛な表情を浮かべて故人を悼んだ。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は17日、シリアでの攻撃で死亡した米国人3人を出迎える式典に出席した。
この「尊厳ある帰還(dignified transfer)」は戦闘などで犠牲となった米軍関係者を敬意をもって帰国させる伝統的な儀式であり、遺族や軍関係者が列席する。
式典にはトランプ氏に加え、ヘグセス(Pete Hegseth)国防長官ら政府高官や軍幹部が出席し、デラウェア州の空軍基地の滑走路で棺が運び出されるのを見守った。星条旗で覆われた棺が兵士たちの手で運ばれる際、出席者は敬礼し、沈痛な表情を浮かべて故人を悼んだ。
帰還したのは、米陸軍アイオワ州所属の軍曹2人と民間人通訳の男性。3人はシリア中部パルミラで米国とシリアの連合部隊の車列で移動中、襲撃者の攻撃を受けた。この攻撃では他に3人の米兵が負傷したと報告されている。
トランプ氏は式典で犠牲者を「偉大な愛国者」と呼び、報復の可能性に言及するとともに、遺族に対して敬意を示した。米国の軍事関与が続く中、今回のような犠牲はその危険性を改めて示すものとなっている。
この式典は政府高官や軍関係者が出席して静かに行われることが通例となっている。遺体は式典後に基地内の葬祭施設に移送され、埋葬準備が進められる見込みである。
今回の攻撃は中東地域での米国主導の軍事・治安作戦が続く中で発生した。米中央軍(CENTCOM)によると、攻撃は単独の容疑者によるものとされ、シリア内で活動を続けるイスラム国(ISIS)の影響が背景にある可能性も指摘されている。
米国は国際的な対テロ作戦の一環としてシリアに部隊を配備している。トランプ政権下でも同地域に関与し続ける一方、内外からその戦略や安全保障政策の評価が分かれる中、犠牲者の追悼と同時に米国の外交・軍事方針が改めて問われることになりそうだ。
