アフガン難民の再統合は平和的な未来に不可欠=国連

アフガンのタリバン暫定政権は先月末、隣国イランとパキスタンがアフガン難民を違法に強制送還していると非難した。
アフガニスタン、パキスタンから逃れたアフガン難民(Getty Images/AFP通信)

国連は8日、アフガニスタン難民の再統合は同国の平和的な未来にとって不可欠であると表明した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、今年初め以来、イランとパキスタンからアフガンに戻った難民は220万人にのぼる。その60%が18歳未満だという。

UNHCRのアフガン責任者は声明で、「アフガンに戻った、もしくは強制送還された難民の再統合はアフガンの平和的な未来にとって不可欠である」と強調した。

またUNHCRは「帰還者は負担ではないということを市民が理解することが重要だ」と付け加えた。「彼らはスキルを持ち、社会的・経済的安定の解決策の一部であることを理解すべきです...」

パキスタンは長い間、アフガン難民を積極的に受け入れてきた。その大半が1979~89年の旧ソ連によるアフガン侵攻時に逃れた人々である。

21年8月の政変後にパキスタンに逃れたアフガン人は50万人以上と推定されている。

国連によると、過去数年間の自然災害により、アフガン国内の避難民数も急増。約250万人が何らかの理由で住居を失い、避難民キャンプなどに身を寄せている。

アフガンのタリバン暫定政権は先月末、隣国イランとパキスタンがアフガン難民を違法に強制送還していると非難した。

イランとパキスタンから逃れたアフガン人は自宅にほとんどの持ち物を残して去っている。

タリバン当局は国境で現金、食料、住居、医療、国内の定住地への移動支援を提供している。

タリバンは隣国に対し、アフガン人を強制的に送還せず、尊厳を持って扱うよう促している。

イランとパキスタンはアフガン人を標的にしているというタリバンの批判を否定。自国に不法滞在している外国人を出国させていると主張している。

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