23日、カタールの検察当局者は、ハマド国際空港発の便に搭乗した女性16名が、空港内に放置された新生児の出産に関わった可能性を調査する不当な身体検査を受けた事件について、空港当局者は禁固3年の判決を受ける可能性があると発表した。
検察は、オーストラリアで広範な怒りを引き起こした10月2日の事件の関係者が何人起訴されたかについては明かしていない。
検察は声明の中で、「徹底的な調査の結果、空港警備部の関係者が女性医療スタッフを呼び出し、調査対象と判断した女性搭乗客に対して強制膣検査を実施するよう指示したことが明らかになった」と述べた。
検察の声明:
「検査の判断を下した関係者は、禁固3年の判決を受ける可能性がある」
「空港内に新生児を遺棄した母親も、逮捕された場合、最大15年の懲役に直面する。母親は国外に脱出している。DNA検査が父親と母親の特定に役立った」
他の中東諸国と同じく、カタール国内での婚外交渉とそれに関連する出産は犯罪である。
過去の移民労働者は婚外交渉の妊娠を隠し、海外で出産。そして、投獄を避けるために新生児を遺棄もしくは施設などに預けたという。
事件の経緯
10月2日、ハマド国際空港のスタッフがターミナルのトイレで生まれたばかりの赤ちゃんを発見した。
事件を受け、空港関係者は女性搭乗客、オーストラリア人13名、イギリス人2名、ニュージーランドの女性ひとりを駐機場の救急車に移送し、服と下着を脱ぐよう指示。強制膣検査を実施した。
オーストラリアの外務省は10月末の記者会見で、「事件は女性の権利、インフォームド・コンセントを完全に無視している」とカタール政府を厳しく非難した。
マライズ・ペイン外相は事件について、「ひどく不快で攻撃的な出来事。これほど非常識かつ異常な事件はいまだかつて聞いたことがない。カタール政府に私たちの見解を伝えた」と述べている。
イギリス外務・英連邦開発局、ニュージーランドの外務省もカタール政府の対応を厳しく非難している。