◎事件はテルアビブ中心部の通りで発生。容疑者はその場で射殺された。
イスラエルの首都テルアビブでパレスチナ人が銃を乱射し、イスラエル人警察官1人を殺害した。地元警察が5日、明らかにした。
それによると、事件はテルアビブ中心部の通りで発生。容疑者はその場で射殺されたという。
ヨルダン川西岸地区では前日、ユダヤ人入植者が暴れ、パレスチナ人1人を殺害していた。
報道によると、テルアビブで殺害された警察官は42歳男性。容疑者はヨルダン川西岸の都市ジェニンに住む27歳の男だった。
テルアビブ警察は声明で、「警察官2人が不審な行動を取っていた容疑者に気づき、声をかけたところ、銃撃された」と説明。警察官1人が負傷し、もうひとりの警察官が容疑者を追跡・射殺した。
AP通信は病院関係者の話しとして、「負傷した警察官1人とパレスチナ人は市内の病院で手当てを受けたものの、まもなく死亡した」と伝えている。
容疑者はソーシャルメディアに「武力による抵抗が唯一の道」とする動画を投稿していたようだ。イスラエル当局によると、容疑者は6カ月前に指名手配されていたという。
ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は5日、殉職した警察官に哀悼の意を表し、「より深刻なテロ攻撃を防いだ警察を誇りに思う」と称賛した。
またネタニヤフ氏は「我が国の治安部隊は市民に危害を加えようとする全ての者を取り締まる」と表明した。
ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスとイスラム聖戦は5日、この攻撃を称賛する声明を出した。
ヨルダン川西岸ではこの1年で暴力事件が急増し、一向に収まる気配を見せない。
西岸地区と東エルサレムで今年イスラエル軍に殺害されたパレスチナ人は170人近くに達した。パレスチナ人の攻撃で今年死亡したイスラエル市民は28人となっている。
一方、ヨルダン川西岸で前日に発生したユダヤ人入植者による襲撃事件では19歳のパレスチナ人男性が何者かに射殺された。
イスラエル警察は5日、この襲撃事件に関与したとされるユダヤ人入植者2人を逮捕したと明らかにした。