パレスチナ自治政府、米国にアッバス議長のビザ再発行を要請
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は30日午前の時点で6万3025人、負傷者は15万9490人となっている。
とパレスチナ自治政府のアッバス議長(AP通信).jpg)
パレスチナ自治政府は30日、トランプ米政権によるアッバス(Mahmoud Abbas)議長のビサ(査証)取り消しを撤回するよう求めた。
トランプ政権は前日、アッバス氏を含むパレスチナ当局者80人に対し、ビザを発給しない方針を示していた。
アッバス氏は9月23日から始まる国連総会で演説する予定であったが、これにより訪米は難しくなった。
米国は長年、パレスチナの指導者にビザを発給し、国連総会への出席と演説を認めてきた。
アッバス氏の報道官は30日、AP通信のインタビューで、「米国が来月の国連本部での会合を前に、アッバス氏を含むパレスチナ当局者80人のビザを取り消したことに驚愕している」と語った。
また報道官は「米国政府に決定の撤回を求める」と述べ、「この措置は緊張とエスカレーションを増大させるだけだ」と警告した。
そして、「パレスチナ政府は昨日からアラブ諸国、特にこの問題に直接関わる国々と連絡を取っている。この努力は24時間体制で継続する」と述べた。
国連本部をニューヨーク州に設置することを定めた「国連本部協定」では、米国は国連関連行事に出席する各国高官にビザを発給する義務を負っている。
イスラエルによるガザ地区への地上侵攻が激化する中、トランプ政権のパレスチナ当局者に対する不満をますます高まっているように見える。
G7のフランス、イギリス、カナダは来月の国連総会でパレスチナ国家を承認する予定だ。
イスラエルはこの決定に反発。承認はイスラム組織ハマスに恩恵を与えると非難している。
イスラエルとハマスの交渉は先月破綻。カタール、エジプト、米国が再交渉を仲介しているが、停戦が実現する見通しは立っていない。
国連機関、政府、援助団体などが参加する「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」は先週、ガザ地区北部ガザ市で飢饉が発生していると宣言した。
IPCがガザ地区で飢饉が発生していると宣言したのは初めて。「人為的に飢饉が引き起こされている」と指摘し、即時停戦と国境開放を呼びかけた。
IPCはガザ市の飢饉の段階を「フェーズ5」と判断。フェーズ3は危機レベルの飢餓と定義され、フェーズ4は緊急事態、フェーズ5は大災害または飢饉とみなされる。
イスラエル政府はこの発表を否定。飢饉発生を「偽情報」と呼んだ。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は30日午前の時点で6万3025人、負傷者は15万9490人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。