ユダヤ人入植者が著名なパレスチナ活動家を射殺 ヨルダン川西岸地区
ヨルダン川西岸では23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル軍の攻撃や取り締まり、ユダヤ人入植者による暴力などで多くのパレスチナ人が殺害されている。
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米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない(原題:No Other Land)」のコンサルタントを務めた著名なパレスチナ人活動家がヨルダン川西岸地区でユダヤ人入植者に射殺された。現地メディアが29日に報じた。
それによると、この男性は28日、イスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸のユダヤ人居住区で射殺されたという。
イスラエル軍は29日の声明で、「テロリストが入植地付近でイスラエル市民に向けて石を投げつけた」と述べたが、この男性には言及しなかった。
また軍は「身元不明の個人がテロリストに向けて発砲し、負傷者が出たという報道を把握しており、警察が捜査している」と主張した。
警察は声明で、「イスラエル市民1人を拘束し、話しを聞いている」と明らかにした。
また警察は「この襲撃事件に関与したとして、軍がパレスチナ人4人を逮捕し、警察に身柄を引き渡した」と述べた。
さらに、襲撃現場にいた外国人観光客2人も拘束したとし、「事件の結果、パレスチナ人1人の死亡が確認された」と述べた。
ソーシャルメディアで共有された動画にはアラビア語で叫ぶ男性のグループと銃を持った男の姿が映っている。
その後、男は空と群衆に向けて何発か発砲。悲鳴が聞こえ、人々が逃げだす姿が見える。
ヨルダン川西岸では23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル軍の攻撃や取り締まり、ユダヤ人入植者による暴力などで多くのパレスチナ人が殺害されている。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でヨルダン川西岸、ガザ地区、シナイ半島、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。