◎パレスチナの動物は何度も危機的状況に直面している。
パレスチナのガザ地区郊外にある動物園が生まれたての赤ちゃんライオン3匹を公開し、話題を集めている。
多くの市民がナマ(Nama)動物園に足を運び、生後1日の赤ちゃんライオンを見学した。
飼育担当者によると、3匹の体重は13日時点で700gほど。母ライオンは先週末に勃発した紛争の影響でストレスを抱えながらもなんとか体調を維持し、12日に3匹を無事出産した。この母ライオンは過去に流産したことがあるという。
飼育担当者は、「空爆音は野生動物にストレスを与える。母ライオンはオリの中をせわしなく歩き回り、何度も吠えていた」と記者団に語った。
イスラエルとイスラム過激派組織「イスラム聖戦」は7日、エジプト政府の仲介で停戦に合意した。この紛争により子供17人を含むパレスチナ人49人が死亡、数百人が負傷した。
パレスチナの動物は何度も危機的状況に直面している。
過去の紛争では多くの動物が空爆で死亡し、紛争の影響でエサを与えられなかった動物は餓死した。イスラエル軍とガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織「ハマス」の紛争や小競り合いは人間だけでなく、動物の命も奪ってきた。
国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」はガザ地区の弱ったライオンやトラをヨルダンやアフリカの保護施設に何度も避難させている。
ナマ動物園は子供のみ、赤ちゃんライオンを撫でることを許可している。
同園は民間の慈善団体が運営している。
AFP通信によると、市内の小学校は同園への遠足を積極的に企画し、園の運用資金をカバーしているという。入場料は1人1ドル以下。
同園はサル、シカ、キツネ、オオカミ、ハイエナ、さまざまな鳥類も飼育している。