◎事件はアフガン国境近くの集落で2日早朝に発生。犯行声明を出した組織は確認されていない。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州のアフガン国境近くで正体不明の武装集団が理容師6人を射殺した。地元警察が2日、明らかにした。
それによると、事件はアフガン国境近くの集落で2日早朝に発生。犯行声明を出した組織は確認されていない。
射殺された6人は全員男性。この地域の理容店で働いていたようだ。
この集落はパキスタン軍による掃討作戦が行われるまで、TTP(パキスタンのタリバン運動)の拠点が置かれていた。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。
TTPはヒゲを剃ったり、西洋風の髪形にすることを禁じている。
パキスタン政府はTTPを含む過激派をアフガン国境付近から一掃したと主張しているが、カイバル・パクトゥンクワ州では近年、テロ攻撃が相次いでおり、昨年は自爆テロなどにより数百人が死亡した。