SHARE:

OPECプラス、2026年4月から原油増産再開か、協議続く

増産再開は4月以降の世界的な需要拡大と夏のピーク需要を見据えた動きで、3月1日に予定されている産油国閣僚級会合に向け協議が続いている。
油田(Getty Images)

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど主要産油国で構成されるOPECプラスが、2026年4月から原油の増産を再開する方向で最終調整している。複数のメディアが関係者などの話しとして13日に報じた。ロイター通信によると、増産再開は4月以降の世界的な需要拡大と夏のピーク需要を見据えた動きで、3月1日に予定されている産油国閣僚級会合に向け協議が続いている。最終決定はまだ下されていないものの、増産再開に傾きつつあるという。

OPECプラスは2025年4月から同12月にかけて総計日量約290万バレルの生産枠引き上げを実施したが、2026年1〜3月は季節的な需要の弱さを理由に増産を停止していた。今回の動きはその停止を解消し、再び生産量を引き上げる方向性を示すものだ。

ロイターは関係筋の話しを引用し、「この増産再開により、主要メンバーであるサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)が市場シェアを取り戻す狙いがある」と伝えている。一方で、ロシアやイランは西側の制裁や設備制約で生産拡大に限界があり、カザフスタンも一連の生産上のトラブルにより供給が伸び悩んでいるという。

OPECプラスは3月1日にUAE、サウジ、ロシア、カザフスタン、クウェート、イラク、アルジェリア、オマーンの8カ国が閣僚級会合を開く予定で、この会合で4月以降の生産方針が正式に協議される見込みだ。報道によると、8カ国は増産再開に向けた準備を進め、決議に向けた最終調整が続いているという。

原油市場ではブラント原油価格が1バレル当たり68ドル近辺で推移しており、米国とイラン間の地政学的緊張が価格を支えている。市場は供給を巡る不透明感と需要の強さを織り込んでいる。

OPECプラス側の公式コメントはまだ発表されていないものの、複数の関係筋は、増産再開は世界的な原油需要が年間を通じて拡大するとの見通しに基づく判断だと説明している。OPECの最新データでも2026年の原油需要は2025年を上回る見込みとされ、春以降の需要増を受けて供給体制の強化が必要との認識が広がっている。

一方で、国際エネルギー機関(IEA)は2026年の世界的な原油需要の伸びを従来予想よりやや下方修正し、需給バランスに関する市場の見方は分かれている。IEAの報告によると、世界需要の伸びは引き続きプラスだが経済環境の影響も受けやすく、OPECプラスが増産再開を進めるかどうかは慎重に見極める必要があるとの見方を示している。

市場関係者は増産再開が実際に決定されれば原油価格に下押し圧力をかける可能性があると指摘しているが、同時に供給の安定や需給バランスの維持には一定の効果が期待されるとしている。今後数週間の協議の行方が注目される。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします