◎空爆はトルコ国境に近い反政府勢力が支配する地区で確認された。
シリア北西部にある野菜市場が空爆を受け、市民少なくとも9人が死亡した。この地域で活動するNGOなどが25日に明らかにした。
イギリスのNGO「シリア人権監視団」によると、空爆はトルコ国境に近い反政府勢力が支配する地区で確認されたという。
同監視団はアサド政権を支援するロシア軍が空爆したと指摘している。
この地域で活動する救助ボランティア団体「ホワイト・ヘルメット(シリア民間防衛隊)」の報道官は25日、AP通信の取材に対し、「30人以上が空爆に巻き込まれ、死者数は増える可能性が高い」と明らかにした。
また報道官は空爆を受けた野菜市場について、「北部地域の農家が集まる大きな市場のひとつ」と説明した。
それによると、難を逃れた人々がトラックで負傷者を病院に搬送したという。
アサド政権とロシアはこの空爆に関する声明を出していない。
アサド(Bashar al-Assad)大統領はこれまで北西部地域で行ってきた空爆について、「反政府勢力を取り締まる作戦のひとつ」と呼んできた。
国営シリア・アラブ通信(SANA)は治安筋の話しとして、「25日の空爆で武装勢力とその武器庫を破壊した」と伝えている。
シリア北西部の大部分はイスラム聖戦主義同盟「ハヤト・タハリール・アルシャム」と隣国トルコの支援を受ける勢力の支配下に置かれている。