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イスラエル首相、ヨルダン川西岸の入植地拡大計画に署名 

イスラエルは東エルサレムとヨルダン川西岸の間に位置する約4.6平方マイルの敷地に3400戸の新規住宅を建設する予定である。
パレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人居住区(AP通信)

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は11日、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植地を拡大する合意書に署名した。

ネタニヤフ氏は今週、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地を視察した際、「パレスチナ国家など存在しない。この土地は我々のものだ」と述べていた。

ネタニヤフ氏が視察したエリアには数千戸の新規住宅が建設される予定だ。

反イスラムと反パレスチナを推進する極右スモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相は先月、ヨルダン川西岸を分割し、東エルサレムから完全に切り離すという、長期にわたって議論されてきたE1入植計画に着手すると表明。国防省もこれを承認した。

ネタニヤフ氏の視察にはスモトリッチ氏を含む民族主義者たちが同行。この計画を「世界で最も美しいプロジェクト」と呼んだ。

またスモトリッチ氏は「パレスチナ国家の建設は交渉のテーブルから消えた」と主張した。

2日前、イスラエルはガザ紛争の仲介に当たるカタール・ドーハを空爆。イスラム組織ハマスのメンバー5人を殺害した。

この空爆で中東の緊張がさらに高まる中、ヨルダン川の入植プロジェクト拡大は、既に緊張している多くの同盟国とイスラエルの関係をさらに悪化させる可能性がある。

G7のイギリス、フランス、カナダを含む複数の西側同盟国が今月の国連総会でパレスチナ国家を承認する予定だ。

イスラエルは東エルサレムとヨルダン川西岸の間に位置する約4.6平方マイルの敷地に3400戸の新規住宅を建設する予定である。

この地域はヨルダン川西岸の北部ラマラと南部ベツレヘムを結ぶ最後の地域の一つである。

この地域におけるユダヤ人入植計画は数十年にわたり議論されてきた。

反対派はこの計画をパレスチナ国家の建設における「最大の障害」とみなしている。

ここにユダヤ人入植地が建設されると、当該地域におけるパレスチナ人の移動が大きく制限されることになる。

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