◎米国やカタールなどの仲介国による停戦交渉は最終段階に入ったとみられる。
バイデン米大統領(左)とイスラエルのネタニヤフ首相(Getty Images)

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は27日、米国民の大多数がイスラエル軍のガザ侵攻を支持していると主張し、ハマスに完全勝利するまで戦い続けると誓った。

ネタニヤフ氏は演説の中で、最近公表された米メディアの世論調査を引用。「80%以上の米国民がガザ紛争におけるイスラエルの立場を支持している」と主張した。

一方、バイデン(Joe Biden)米大統領は26日、ニューヨーク市の記者団に対し、「イスラエルはこの戦争で世界的な支持を失う可能性がある」と警告した。

報道によると、米国やカタールなどの仲介国による停戦交渉は最終段階に入ったとみられる。

バイデン氏は「安全保障担当の補佐官は(停戦合意に)近いと言っている」と述べ、3月4日までに停戦が実現することを期待していると表明した。

ネタニヤフ氏は声明で、「我々はハマスによる虐殺が起きて以来、この紛争を終結させ、イスラエルに対する国際的圧力に対抗する戦いを主導してきた」と語った。

またネタニヤフ氏はガザ侵攻で大きな成果を上げたと強調。米メディアの世論調査を引用し、「これは完全勝利まで戦いを続けるというイスラエルを支える大きな力になる」と述べた。

バイデン氏は「ガザにおけるイスラエルとハマスの停戦が来週月曜日までに実現することを望んでいる」と述べた。

またバイデン氏はネタニヤフ政権に言及。「イスラエルが信じられないほど保守的な政策を続ける場合、世界中から支持を失う可能性がある」と警告した。

AP通信が先月公表した別の世論調査によると、回答者の半数がイスラエルによるガザ侵攻を「行き過ぎ」と指摘。昨年11月の40%から上昇した。

ホワイトハウスと国務省の高官は27日、一時停戦に向けた交渉が続いていることを確認したが、協議の内容や詳細は明らかにしなかった。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー(John Kirby)戦略広報調整官は先週、ハマスによる人質の解放、ガザ市民の避難、ガザへの人道支援拡大に向けた交渉に大きな進展があったと明らかにした。

またカービー氏は、「停戦期間はうまくいけば、6週間になる可能性がある」と述べていた。「もしかしたら、それが紛争を終わらせるためのより良いアプローチにつながるかもしれません...」

パレスチナ側の死者は3万人近くに達した。イスラエル軍はエジプトと国境を接し、150万人近くが身を寄せる南部ラファへの本格侵攻をちらつかせ、ハマスをけん制している。

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