イラン、イスラエルに情報提供した核科学者の死刑執行=国営メディア
イランは数十年にわたるイスラエルとの影の戦争が続く中、モサドに協力したり、情報を提供した多くのスパイを処刑してきた。
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イラン当局がイスラエルのスパイとされる人物とイスラム国(ISIS)のメンバーとされる人物の死刑を執行したことについて、国営メディアは7日、スパイとされる人物が核科学者であったと報じた。
国営イラン通信(IRNA)によると、2人の死刑執行日は明らかになっていない。
IRNAを含む複数のメディアは6日、司法当局者の話しとして、「この人物はイスラエルのスパイ活動で有罪判決を受け、イスラエル軍の空爆で死亡した核科学者に関する情報を対外諜報機関モサドに提供した」と報じていた。
ISISのメンバーとされる人物の情報はない。
IRNAは核科学者とされる男性が自白する動画を公開。男性はウラン濃縮施設であるフォルドゥとナタンツの情報を送り、モサドの工作員に「これに関する全ての情報を送れと指示され、応じた」と述べている。
男性はオーストリア・ウィーンでモサドの工作員と5回会ったとされる。
イスラエル軍は6月、イランとの12日間戦争で核開発プログラムに関与した物理学者とエンジニア少なくとも14人を殺害した。
イランは数十年にわたるイスラエルとの影の戦争が続く中、モサドに協力したり、情報を提供した多くのスパイを処刑してきた。
これには核科学者の暗殺から、イランの核プログラムを妨害する目的の破壊活動などが含まれる。
イランは6月の戦争以来、イスラエルのスパイとされる7人の刑を執行した。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、イランで昨年死刑に処された人は確認できているだけで901人。15年以来の水準に達したという。