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シリア南部スウェイダに支援物資到着、ダマスカスルート封鎖解除か

スウェイダでは先月13日、アラブ遊牧民ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれた。
2025年7月20日/シリア、南部スウェイダ県(Getty Images/AFP通信)

シリア南部スウェイダ県に28日、首都ダマスカスから続く幹線道路を経由して支援物資が到着した。

スウェイダでは先月13日、アラブ遊牧民ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれた。

この衝突以来、ダマスカスとスウェイダを結ぶ幹線道路は一部区間が閉鎖されていたため、支援物資の輸送隊はスウェイダ南方を経由する迂回ルートを取っていた。

地元当局は一連の戦闘で1000人以上が死亡、数千人が負傷したと報告している。

暫定政府は衝突発生直後に軍を派遣したものの、ドルーズ派の保護を名目にイスラエル軍が軍事介入したため、いったん撤退。イスラエル政府はその後、シリア軍がスウェイダに立ち入ることを許可した。

ベドウィンは7月20日までにスウェイダから撤退。それ以来、国軍が治安維持任務に当たっている。

ベドウィンの武装勢力はドルーズ派の民間人を多数処刑したとみられ、調査が進められている。

戦闘はほぼ沈静化したものの、ドルーズ派側は「支援物資がほとんど届いていない」と主張。暫定政府の包囲が影響しているとみられる。

スワイダ当局は28日の声明で、「主要幹線道路経由で支援物資輸送隊が市内に入った」と発表した。

国営シリア・アラブ通信(SANA)は国連の支援物資(食料品セット、清掃用品、太陽光発電の修理キットなど)を積んだ18台のトラックも含まれていると報じた。

幹線道路の閉鎖が解除されたという情報はない。検問所が輸送隊の通行を許可したとみられる。

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