レバノン軍が指名手配中の麻薬密売人3人殺害 東部バールベック
レバノン政府は隣国シリアから流入するカプタゴンや銃器を取り締まってきた。
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レバノン軍は6日、指名手配中の麻薬密売人3人を殺害したと発表した。
軍は声明で、「治安部隊が不審な車を追跡し、銃撃戦に発展。部隊はこの車に乗っていた3人を無力化し、身元を確認したところ、指名手配されている麻薬密売人であることが分かった」と述べた。
それによると、この3人は大麻やカプタゴン(アンフェタミン系薬物)などの麻薬密売だけでなく、軍関係者が殺害された事件にも関与しているという。
AP通信は司法当局者の話しとして、「3人のうち1人には115件の逮捕状が出ており、首都ベイルートで2023年に発生したサウジアラビア市民の誘拐事件にも関与している」と伝えている。
治安部隊は東部バールベック市内で不審な車を発見、追跡したとされる。
それ以上の詳細は明らかになっていない。
レバノン政府は隣国シリアから流入するカプタゴンや銃器を取り締まってきた。
カプタゴンは「貧乏人のコカイン」と呼ばれ、アラブ諸国や欧州などで人気を集めている。シリア内戦でもカプタゴンが出回り、多くの戦闘員が恐怖心を薄れさせるために使用したとされる。
シリアのカプタゴン産業の規模は数十億ドルと推定されている。暫定政府はカプタゴンを根絶すると表明している。
レバノンとシリアの国境は麻薬と銃器の密輸ルートとなっており、そこを通過したカプタゴンはサウジやUAE(アラブ首長国連邦)にも流れている。