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レバノン大統領、イスラエルとの協議に意欲、空爆続く中

イスラエルがレバノン側の要求を受け入れるかは不明である。
2024年11月22日/レバノン南部、イスラエル軍の空爆(AP通信)

レバノンのアウン(Joseph Aoun)大統領は21日、イスラエルによる同国への攻撃を終わらせ、昨年の戦争以来占領されている国境沿いの5つの地域からイスラエル軍を撤退させるための協議を行う用意があると表明した。

アウン氏は独立記念日のテレビ演説でイスラエルとヒズボラの戦争に言及。真の和平を確立するために、協議を行う用意があると強調し、「イスラエル軍が撤退次第、対象地点に正規軍を派遣する」と述べた。

イスラエルがレバノン側の要求を受け入れるかは不明である。

イスラエル軍はこの数か月間、ヒズボラに対する空爆を強化しており、18日には南部シドン近郊のパレスチナ難民キャンプを空爆し、13人が死亡した。

イスラエルとヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。

イスラエル軍は協定発効後も首都ベイルートや南部を定期的に空爆。そのほとんどがヒズボラの戦闘員やその関連施設に対するものである。

イスラエルとヒズボラは停戦発効から60日以内にレバノン南部から部隊を撤退させ、その後、レバノン正規軍とUNIFIL(国連レバノン暫定軍)が南部を管理することで合意していた。

しかし、イスラエルはレバノン側が合意を守っていないと主張。撤退を拒否している。

ヒズボラはこの戦争で大打撃を受け、前最高指導者のナスララ(Hassan Nasrallah)師を含む指導部のほとんどと5000人以上の戦闘員を失った。

アウン氏はイスラエルと直接交渉を行うかどうかについては言及せず、「米国、国連、あるいは国際社会が仲介役を務める可能性がある」と語った。

またアウン氏は米国、フランス、イスラエル、レバノン、UNIFILで構成される停戦監視委員会が、国境沿いに展開されるのは正規軍のみであることを確認していると強調した。

レバノン政府は現在、米国が支援する計画に沿ってヒズボラに武装解除を求めている。

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