◎男は6年前、シドンのパレスチナ難民キャンプ内で拘束され、それ以来、拘留されていた。
レバノンの軍事法廷は27日、南部シドンに拠点を置くイスラム国(ISIS)の幹部とされる50代のパレスチナ人に懲役160年の有罪判決を言い渡した。
当局によると、この男は▽テロ組織での活動▽シドンにあるパレスチナ難民キャンプでの暴力事件への関与▽レバノン陸軍兵士への発砲▽ISIS拠点への武器弾薬輸送など、11の罪を認めたという。
AP通信は司法当局者の話しとして、「被告は2つの主要発電所や地元テレビ局本部の爆破、有力政治家の暗殺、北部のホテルへの攻撃など、いくつかのテロ攻撃を計画していたと自供した」と伝えている。
男はアルカイダ系組織のひとつであるイスラム聖戦主義同盟ハヤト・タハリール・アルシャムや他の過激派組織でも活動していたとされる。後年、男はシンドのISIS最高幹部のひとりになった。
男は6年前、シドンのパレスチナ難民キャンプ内で拘束され、それ以来、拘留されていた。
APによると、裁判は25日夜から26日未明にかけて行われたという。
ISISは2014年にカリフ制国家の樹立を宣言。イラクとシリアで絶頂期を迎え、レバノンの様々な地域でテロ攻撃を行ったと主張した。レバノン軍は2017年にISIS掃討作戦を開始し、シリア国境沿いのISIS支配地域を奪還した。