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ガザ平和評議会発足、国際社会の支持得られるか

ホワイトハウスは評議会メンバーの役割について、今後説明するとしており、追加のメンバー発表も予定している。
2025年8月8日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部の通り(AP通信)

米国は今週、パレスチナ・ガザ地区における和平・復興策の一環として新たな国際イニシアチブ「平和評議会(Board of Peace)」への参加を各国首脳に要請する書簡を送付した。これはガザ紛争の終結にとどまらず、将来的には他の国際紛争にも対処する枠組みとして機能させる計画だとしている。

ホワイトハウスによると、同評議会の創設メンバーにはトランプ(Donald Trump)米大統領が議長として名を連ねるほか、ルビオ(Maro Rubio)国務長官、ウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使、イギリスのブレア(Tony Blair)元首相、トランプ氏の娘婿であるクシュナー(Charles Kushner)氏らが就く。さらに世界銀行総裁やホワイトハウス顧問なども名簿に含まれている。

こうした構成はパレスチナ人の代表者が含まれていないことや、ブレア氏の中東における過去の関与を巡る批判もあり、早くも論争を呼んでいる。人権団体や専門家の一部は、「外国の地域統治に関与する枠組みは植民地主義に類似する」との懸念を示し、ブレア氏の参加自体がイラク戦争時の役割を理由に批判されている。

平和評議会は当面、2023年10月以降続くガザでの脆弱な停戦状況下での暫定的な統治監督と復興支援を主な任務とすることになっている。トランプ氏は以前、ロイター通信のインタビューで、「まずガザから始め、やがて他の紛争地域にも対応していく」と述べ、同評議会の任務はガザに限定されない意向を示していた。

ホワイトハウスはガザの行政を支える別枠の「執行評議会」のメンバー11人も発表した。こちらにはトルコ外相、国連中東和平調整官、アラブ首長国連邦(UAE)高官、イスラエルの実業家らが含まれている。

米国のこの動きに対しては、イスラエル側からも反発が出ている。ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は執行評議会の構成がイスラエルと調整されていないとし、とりわけトルコの関与に対して強い不快感を示したと伝えられている。

ガザでは停戦中も双方による違反行為の非難が続き、パレスチナ側で多数の死傷者や深刻な人道危機が報告されている。複数の専門家や国連の調査はこの紛争がジェノサイドに相当する可能性を指摘する一方、イスラエルは2023年10月のハマスによる先制攻撃への自衛措置と主張している。

ホワイトハウスは評議会メンバーの役割について、今後説明するとしており、追加のメンバー発表も予定している。国際社会の支持をどこまで得られるかが、同評議会の実効性を左右する鍵となる見込みだ。

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