▽暫定政権の閣僚らは首都ダマスカスで会合を開き、ジャウラニ氏の暫定大統領就任を承認した。
シリア暫定政権が29日、タハリール・アルシャーム機構(HTS)の指導者であるジャウラニ(Abu Mohammad Al-Julani、本名アフマド・シャラ)氏を暫定大統領に指名した。
国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、暫定政権の閣僚らは首都ダマスカスで会合を開き、ジャウラニ氏の暫定大統領就任を承認したという。
SANAは報道官の声明を引用したが、ジャウラニ氏本人は声明を出しておらず、演説を行うかも不明である。
HTSは内戦下のシリアで活動してきた反政府勢力のひとつ。「国際テロ組織アルカイダ」のシリア支部とみなされ、米政府はジャウラニ氏に1000万ドルの懸賞金をかけていた。
暫定政権がどのような方法でジャウラニ氏を大統領に選んだも明らかになっていない。
ジャウラニ氏はHTSの最高指導者であり、かつてアルカイダに所属していたが、現在はアルカイダとの関係を否定している。
またジャウラニ氏は自らを多元主義と寛容の擁護者と呼び、女性と宗教的少数派の権利を守ると約束している。
米国は最近までジャウラニ氏に1000万ドルの懸賞金をかけていたが、先月、米国の代表団がダマスカスを訪れ、面会した後、これを取りやめた。
中東担当の米外交官は会談後、ジャウラニ氏を「話ができる、まともな人物」と評していた。