クルド労働者党、トルコからイラクに戦闘員撤退へ
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
の記者会見(AP通信).jpg)
イラク北部に拠点を置く「クルド労働者党(PKK)」は26日、トルコ政府との和平努力の一環として、トルコの戦闘員をイラクに撤退させると発表した。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
トルコ、米国、EUがPKKをテロ組織に指定している。
PKKは5月、新たな和平構想の一環として、解散および武装解除を宣言。それから2カ月後、イラク北部スレイマニヤで武装解除を開始した。
クルド系連合組織の報道官は記者会見で、「トルコ国内で活動するPKKの全部隊を衝突や挑発を避けるため、イラク北部地域へ撤退させている」と語った。
トルコの与党・公正発展党(AKP)はこの決定を歓迎。「安全保障上の脅威を排除するという国家の目標達成に向けた一歩である」と表明した。
連合組織の報道官はこの決定について、PKKの創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan)受刑者の承認を得ていると強調した。
また報道官はトルコ政府に法的および政治的譲歩を求めた。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は和平プロセスを監督する委員会を立ち上げている。地元メディアによると、委員会の次回会合は10月30日に予定されている。
