▽オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
を支持する集会、クルド人自治区の民兵組織「クルド人民防衛部隊(YPG)」の兵士(Getty-Images).jpg)
トルコで40年にわたり反乱を続けてきた「クルド労働者党(PKK)」が停戦を宣言した。PKKに近い通信社Firatが3月1日に報じた。
PKKの創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan)受刑者は2日前、武装解除と組織の解散を求める声明を出していた。
オカラン氏は獄中からPKKに対し、議会を招集し、武器を捨てて解散する決定を下すよう促した。
PKKは声明でオカラン氏に言及。次のように述べた。「我々は指導者が求める平和と民主社会への道を開くため、本日より停戦を宣言する。攻撃されない限り、我々はいかなる武力行動もとらない...」
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
シリアで米政府の支援を受けるクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」と「クルド人民防衛部隊(YPG)」はオカラン氏の呼びかけを支持。「平和を構築するチャンスであり、トルコ側との協議に応じる用意がある」と表明した。
SDFは昨年末、シリア北部のトルコ国境付近の領土を奪還するため、トルコ政府が支援する「シリア国民軍(SNA)」に対する反攻を開始した。
SDFは米の支援を受け、シリアにおけるイスラム国(ISIS)との戦いで主導的な役割を果たしてきた。その先頭に立つのはYPGで、トルコ政府はこれをテロ組織に指定しているPKKの同盟組織とみなしている。