◎ヨルダンを含む多くの湾岸諸国がシリアのアサド政権が主導するカプタゴン(アンフェタミン系薬物)の密売に悩まされている。
シリア、イスラエル軍の空爆(Getty Images/AFP通信)

シリア南部スワイダで大きな爆発があり、市民少なくとも9人が死亡した。イギリスのNGOシリア人権監視団が18日、明らかにした。

それによると、爆発はヨルダン軍による空爆とみられ、子供2人と女性3人を含む少なくとも9人が死亡したという。

ヨルダン政府はこの爆発に関するコメントを出していない。

シリア人権監視団は声明で、「シリア南部スワイダのヨルダン国境近くに位置する集落が空爆を受けた」と明らかにした。

また同監視団は、「殺害された人々は麻薬密売とは無関係であり、ヨルダン空軍が地元住民から誤った情報を受け取った可能性がある」と指摘した。

ヨルダンを含む多くの湾岸諸国がシリアのアサド政権が主導するカプタゴン(アンフェタミン系薬物)の密売に悩まされている。

カプタゴンは「貧乏人のコカイン」と呼ばれ、湾岸諸国や欧州などで人気を集めている。シリア内戦でもカプタゴンが出回り、多くの戦闘員が恐怖心を薄れさせるために使用したとされる。

シリアのカプタゴン産業の規模は数十億ドルと推定されている。

ヨルダン当局は密売組織の拠点や取引現場をドローンで空爆するなどして密輸計画を阻止してきた。

ヨルダン軍は今月初め、シリア国境付近で麻薬・武器密売組織を摘発し、5人を殺害、15人を逮捕したと発表していた。

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