◎イスラエルではユダヤ歴に合わせ各地で戦没者追悼行事が行われている。
イスラエルの警察は24日、エルサレム中心部の市場近くで歩行者5人が暴走車にはねられ負傷したと発表した。
エルサレム警察によると、車を運転していたパレスチナ人男性は事件を目撃した歩行者にその場で射殺されたという。
警察は声明で、「東エルサレム出身の39歳のアラブ人が歩行者をはね飛ばした」と述べている。負傷した5人の容体は明らかになっていない。
イスラエルではユダヤ歴に合わせ各地で戦没者追悼行事が行われている。
ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は24日、この事件を「テロ攻撃」と糾弾し、パレスチナのテロリストを一掃するという政権の公約を再確認した。
ソーシャルメディアで共有された動画にはフロントガラスが割れた車と、運転手とみられる男性がボンネットの上でうつ伏せになっているところが映っていた。黒いジーンズをはいた男性はこの動画が撮影される前に撃たれたとみられる。
イスラエルは追悼行事に先立ち、都市部やヨルダン川西岸地区の取り締まりを強化していた。同国は今年、建国75周年を迎えた。
パレスチナ人は1948年のイスラエル建国をその後の中東戦争とアラブ人の大移動を引き起こした「大惨事」とみなしている。
ヨルダン川西岸地区ではこの1年、暴力事件が急増している。
パレスチナ保健省は24日、西岸地区の難民キャンプで20歳のパレスチナ人男性がイスラエル軍の取り締まり中に射殺されたと発表した。
今年西岸地区でイスラエルの治安当局に殺害されたパレスチナ人は90人を超えた。東エルサレムと西岸地区で殺害されたイスラエル市民は20人となっている。
20人の内訳はイスラエル人18人、ウクライナ人1人、イタリア人1人。