◎警察官2000人以上が現場に配備された。
イスラエルのエルサレムで1日、ネタニヤフ政権発足以来初となるプライドパレードが行われ、数千人が参加した。
主催者は極右政権に対し、LBGTQ+(性的少数者)の権利を確立するよう要請した。
現地メディアによると、保守的なエルサレムでのパレードは緊張感に包まれていたという。過去のパレードでは暴力沙汰に発展したこともあった。
今回のプライドパレードの規模は首都テルアビブで毎週行われているネタニヤフ政権の司法制度改革に抗議するデモに比べると小さかったが、それでも2000人以上の警察官が警備に当たった。
デモに参加した野党・イェシュアティドのラピド(Yair Lapid)元首相は演説で、「イスラエルにおける民主主義をかけた闘いとLGBTQ+の権利を確立する闘いは同じである」と述べた。「我々は同じ価値観のもと、共通の敵と闘っています」
他の野党政治家や駐米大使もデモ行進に参加した。
ネタニヤフ政権は同性愛に公然と反対する超国家主義・超宗教政党で構成されているが、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はLBGTQ+の権利を守ると約束し、同性愛者であることを公言する与党・リクードの議員は国会議長を務めている。
超国家主義政党・ユダヤの家のベン・グヴィル(Itamar Ben Gvir)治安相は1日、「警察官がデモ隊と表現の自由を守る」とツイートした。
エルサレム警察によると、警察官2000人以上が現場に配備されたという。暴力は報告されていない。
ベン・グヴィル氏は「たとえ内閣が同性愛に反対したとしても、平和的なデモ参加者の権利と命を守ることが警察の使命である」と述べ、LBGTQ+を支持するつもりはないと示唆した。
一部のデモ参加者はベン・グヴィル氏に辞任を要求。「恥知らず」「差別主義者」「民主主義の敵」などと罵声を浴びせた。