クルド労働者党(PKK)指導者、党員に武装解除呼びかけ

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
イラク北部に拠点を置く「クルド労働者党(PKK)」の支持者(ロイター通信)

イラク北部に拠点を置く「クルド労働者党(PKK)」の創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan、76歳)受刑者が9日、党員に対し、政府との和平プロセスを進めるよう求め、改めて武装解除を呼びかけた。

オカラン氏はクルド系メディアが放送した7分間のビデオメッセージで、和平に向けた政府との取り組みが実践的な措置を必要とする段階に達したと宣言した。

またオカラン氏は戦闘員に武器を置くよう促した。

オカラン氏の姿が確認されたのは1999年にイスタンブールの刑務所に収監されて以来初めてであった。

オカラン氏は演説の中で、「議会とその委員会の期待に応え、公衆の疑念を払拭し、私たちの約束を果たすために武装解除を保証すべき、実現すべきである」と語った。

またオカラン氏は政府との和平を監督する議会委員会の設立を支持することも併せて表明した。

トルコ政府と40年に渡って対立してきたPKKは5月、新たな和平構想の一環として、解散および武装解除を宣言した。

PKKは5月5~7日までイラク北部の2カ所で党大会を開催。この大会で解散と武装解除が決まった。

PKKは11日からイラク北部スレイマニヤで武器の引き渡しを開始する予定だ。

トルコの放送局NTVは引き渡しの期間について、2~5ヶ月かかる見込みと報じている。

武器を引き渡した戦闘員はイラクに残り、PKKとしての活動を停止するとしている。

トルコのクルド系野党、人民平等民主党(DEM)の代表団は今週初め、首都アンカラでエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会い、和平プロセスについて議論した。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。

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