トルコ・イスタンブールでM5.0の地震、ケガ人の情報なし
地震はイスタンブール南西のマルマラ海で現地時間11時55分頃に発生。震源の深さは50キロ、津波は発生しなかった。
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トルコの最大都市イスタンブール沖で2日、マグニチュード5.0の地震が発生した。
地元当局によると、地震はイスタンブール南西のマルマラ海で現地時間11時55分頃に発生。震源の深さは50キロ、津波は発生しなかった。
地元メディアは市内で揺れを感じたと報じている。
X(旧ツイッター)で共有された動画には一部の市民が建物の外に避難する様子が映っていた。
イスタンブール知事室はXへの投稿で、「現時点で建物被害やケガ人の情報はなく、調査チームが点検を開始した」と書いた。
トルコはユーラシアプレート、アラビアプレート、アフリカプレートの三つのプレートが接する地震多発地帯に位置しており、活断層が多数存在する。その中でも最も重要なのが「北アナトリア断層」であり、これはトルコ北部を東西に横切る大規模な横ずれ断層である。この断層は、20世紀以降にM7以上の地震を繰り返し引き起こしており、特に1999年の地震では1万7000人以上が死亡するなど、甚大な被害をもたらした。
他にも、トルコ東部には「東アナトリア断層」、西部には「西アナトリア拡張帯」などの活断層が存在し、これらも地震のリスクを高めている。地震の多くは浅い震源で発生するため、揺れが強く被害が拡大しやすい。2023年には南東部のシリア国境付近でM7.8の大地震が発生し、両国の広範囲で甚大な被害が出た。
トルコ政府は耐震基準の強化や都市の再開発を進めているが、老朽化した建物や都市の無秩序な拡大により、依然として大地震への備えが十分とは言えない状況にある。
イスタンブールでは今年4月にもM6.2の地震が発生し、建物から飛び降りるなどして150人以上が負傷した。