イスラエルでガザ紛争の終結と人質解放求めるデモ、ストライキも

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は17日午後の時点で6万1897人、負傷者は15万7010人となっている。
2025年8月17日/イスラエル、最大都市テルアビブの高速道路、ガザ紛争の終結を求めるデモ隊(ロイター通信)

イスラエル・テルアビブで17日、ガザ紛争の即時終結と人質の解放を求めるデモが行われ、数千人が市内を行進した。

現地メディアによると、全国各地でこのデモに賛同する企業がストライキを行い、ネタニヤフ政権に対し、イスラム組織ハマスと停戦で合意し、人質を取り戻すよう要請した。

一部のデモ参加者は高速道路や市中心部の幹線道路を封鎖。エルサレムとテルアビブを結ぶルートでも大渋滞が発生した。

人質の家族は共同声明で、人質の解放を最優先するよう改めて強く呼びかけた。

このデモに先立ち、一部企業や機関は従業員のストへの参加を許可すると表明した。一部企業は休業したが、大多数は営業を継続した。学校は夏休み中のため、影響を受けなかった。

テルアビブでは夜間に大規模な集会が開催される予定だ。

イスラエル警察は午後2時までに38人のデモ参加者を拘束したと発表。地元メディアによると、高速道路や幹線道路を許可なく占用した者が連行されたようだ。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は17日の閣議でガザ地区の完全制圧とハマス壊滅計画を再確認した。

またネタニヤフ氏はテルアビブのデモがハマスを後押しすると主張。「人質の解放を遅らせるだけでなく、23年10月7日の恐怖が何度も繰り返されることになる」と述べた。

ガザにはハマスに拘束されている人質が50人おり、イスラエル当局はそのうち20人がまだ生きていると考えている。

イスラエルとハマスの停戦交渉は先月破綻。停戦の見通しが立たない中、国際社会はイスラエルへの批判を強めている。

ハマスはカタールなどの仲介国を通じて協議を継続しているとみられるが、イスラエル側が求めている「一時停戦」に応じる可能性は低い。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は17日午後の時点で6万1897人、負傷者は15万7010人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

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