◎イスラエル軍の攻撃は一向に止む気配を見せず、パレスチナ側の死者は2万6000人近くに達した。
パレスチナ・ガザ地区の保健当局は25日、イスラエル軍が人道支援を求める市民の列に向けて銃を乱射し、少なくとも20人が死亡、数十人が負傷したと発表した。
それによると、イスラエル兵は人道支援を得るために列を作っていた人々に向けて発砲したという。
イスラエル軍は同日、この事案を調査していると発表した。
ソーシャルメディアで共有された動画には銃声が鳴り響く中、多くの市民が逃げ惑い、救援物資が入った箱を持って逃げる人の姿などが映っていた。
保健当局によると、銃撃があったのはガザ市南部のロータリーで、多くの市民が食料配給のために集まっていたという。
X(旧ツイッター)に投稿された動画には負傷者を馬車やロバ車の荷台に乗せ、「病院に急げ!」「助けてくれ」と叫ぶ男性たちの姿が映っていた。
負傷者の多くがガザ地区最大のシファ病院に運ばれたと伝えられている。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの取材に応じた負傷者は、「イスラエル軍が突然発砲してきて、子供とはぐれた」と語った。
国連は今週、イスラエルによる立ち入り制限と継続的な戦闘により、北部に援助を届けるのに苦労していると表明した。
人口の大半が南部へ逃れる一方、北部には数十万人が残っていると考えられている。国連によると、ガザの人口230万人の4分の1が「壊滅的な飢餓」に直面しているという。
イスラエル軍の攻撃は一向に止む気配を見せず、パレスチナ側の死者は2万6000人近くに達した。
国際司法裁判所(ICJ)は26日、イスラエルによるガザ攻撃を「ジェノサイド(大量虐殺)」と認めるよう要求した南アの訴訟について、暫定的な決定を下す予定だ。
IFJがイスラエルの行為をジェノサイドと認定しても、紛争を止める法的拘束力はない。