◎ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は29日午後の時点で4万3061人、負傷者は10万1223人となっている。
2024年10月29日/パレスチナ自治区、ガザ地区北部ベイトラヒヤ、イスラエル軍の空爆で全壊した建物と市民(Getty Images/AFP通信)

イスラエル軍が29日、パレスチナ・ガザ地区全域への空爆と砲撃を継続し、少なくとも143人が死亡、多数の行方不明者が出ている。

北部ベイトラヒヤの5階建て住宅が全壊した現場では25人の子供を含む100人以上の遺体が収容され、行方不明者の捜索が続いている。

イスラエル軍は4週間近くに渡ってガザ北部を包囲し、イスラム組織ハマスの武器庫や施設を空爆。多くの住宅や難民キャンプが瓦礫の山となった。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラはガザ当局者の話しとして、「この24時間で少なくとも143人が死亡、数百人が負傷し、多くの市民が瓦礫の下敷きになっている」と報じた。

イスラエル軍はレバノン南部への空爆も継続している。レバノン保健省は29日、南部シドンに近い2つの地区への空爆で少なくとも15人が死亡したと明らかにした。

一方、イスラエルの地元メディアは29日、イスラエル軍がレバノン領内への侵攻を開始した今月初め以降、レバノン南部での戦闘で少なくとも33人のイスラエル兵が死亡したと報じた。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は29日午後の時点で4万3061人、負傷者は10万1223人となっている。

レバノン侵攻におけるレバノン側の死者は30日午前の時点で2787人、負傷者は約1万2772人。29日だけで77人の死亡が確認された。

国連の中東特使は29日、北部ベイトラヒヤの住宅爆撃で子供25人を含む100人以上が死亡したことに悲しみと怒りを表明した。

特使は声明で、「この恐ろしい攻撃はガザ北部での強制移住に並ぶ、恐ろしい国際人道法違反であり、あまりにむごい」と非難した。

また特使は双方に即時停戦を改めて強く呼びかけ、「この終わりなき死と破壊のスパイラルを直ちに終わらせなければならない」と訴えた。

スポンサーリンク