ユダヤ人入植者がヨルダン川西岸の町を襲撃、パレスチナ人3人死亡

パレスチナ自治政府は声明で、ラマラ北東部の住宅地にユダヤ人入植者が押し入り、その後の暴力でパレスチナ人3人が死亡、7人が負傷したと明らかにした。

パレスチナ・ヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植者が25日、パレスチナ人居住区を襲撃し、乱闘に発展した。

イスラエル軍によると、陸軍の兵士がパレスチナ人3人を射殺、ユダヤ人5人を逮捕したという。

パレスチナ自治政府は声明で、ラマラ北東部の住宅地にユダヤ人入植者が押し入り、その後の暴力でパレスチナ人3人が死亡、7人が負傷したと明らかにした。

イスラエル軍によると、数十人のユダヤ人が住宅や車などに火を放ち、パレスチナ人が石などを投げて反撃、乱闘になったという。

事件を目撃したパレスチナ人が警察に通報。陸軍と警察が現場に派遣された。

ロイター通信は軍当局者の話しとして、「複数のパレスチナ人が陸軍部隊に向けて発砲したため、応戦した」と報じた。

治安部隊は乱闘を抑え込み、ユダヤ人5人を逮捕。軍将校1人が軽傷を負った。

SNSに投稿された動画には少なくとも2台の車が炎上する様子が映っていた。

パレスチナ自治政府はX（旧ツイッター）に声明を投稿。イスラエル政府を非難した。

イスラエル軍は昨年11月以来、ヨルダン川西岸で対テロ作戦を継続中。武装勢力を標的にしている。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でヨルダン川西岸、ガザ地区、シナイ半島、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は25日午前の時点で5万6156人、負傷者は13万2249人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万～1万4000人と推定されている。