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イスラエル議会、極右議員推進の死刑法案を可決

一部の極右議員はこの法案が将来の囚人解放取引を阻止すると考えている。
イスラエルの超国家主義政党「ユダヤの家」のベン・グヴィル治安相(Getty Images)

イスラエル議会(一院制、定数120)は11日、イスラエル市民殺害で有罪判決を受けたパレスチナ武装勢力メンバーに「死刑を義務付ける」法案を可決した。

一部の極右議員はこの法案が将来の囚人解放取引を阻止すると考えている。

10日深夜に行われた採決(法案成立に必要な4回の審議のうち1回目)では、120人のうち39人が賛成、16人が反対に投じた。

この法案を推進する超国家主義政党「ユダヤの家」のベン・グヴィル(Itamar Ben Gvir)治安相は全ての政治勢力に本法案の支持を呼びかけてきた。

ベン・グヴィル氏はこの法案について、「アラブ系テロリズム」に対する抑止力構築が目的と説明している。

ベン・グヴィル氏は第1回採決後、X(旧ツイッター)に声明を投稿し、「これが我々のテロ対策であり、抑止力構築の方法だ」と書いた。「本法案が成立すれば、市民を殺害したテロリストが解放されることはなくなる。テロリストは地獄に落ちるだろう...」

イスラエルは通常犯罪における死刑制度を1954年に廃止。事実上の死刑廃止国である。

ただし、軍法下の犯罪や人道に対する罪など例外的な犯罪には法律上死刑が規定されている。

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