◎イスラエルとパレスチナの関係はこの1年で急速に悪化。各地で暴力事件が相次いでいる。
パレスチナ自治政府は13日、イスラエル軍がヨルダン川西岸地区のナブルスにある難民キャンプを急襲し、パレスチナ人1人が死亡したと発表した。
この取り締まりを目撃した男性はAP通信の取材に対し、「イスラエル軍はナブルス近郊にある難民キャンプに突入し、コンクリート製のアパートを包囲した」と語った。
それによると、武装勢力はイスラエル兵に向かって発砲したり、爆発物や石を投げつけたという。
パレスチナ保健省はこの取り締まりで19歳の青年が死亡したと伝えている。
イスラエル軍は突入から約2時間後、逮捕者を出すことなくナブルスから撤退。爆発物や銃器を押収したと発表した。
軍報道官によると、武装勢力は現場から逃亡し、パレスチナ人の未成年2人が負傷したという。
西岸地区の都市ジェニンではイスラエル市民の車を狙った車上荒らしが発生。少なくとも4人が負傷したと伝えられている。
イスラエル軍はこの事件について、「容疑者は奪った車で逃亡した」と説明している。
ジェニンの住民はイスラエル市民が攻撃の対象になったことを祝い、通りを練り歩いた。
イスラエルとパレスチナの関係はこの1年で急速に悪化。各地で暴力事件が相次いでいる。
ヨルダン川西岸地区などで今年殺害されたパレスチナ人は少なくとも119人近くに達し、その半数が武装勢力に所属していない一般人とみられる。
パレスチナ人の襲撃で死亡したイスラエル市民は21人となっている。