イスラエル軍、ガザ全域を砲撃、41人死亡、配給所でも死者
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は15日午後の時点で5万5362人、負傷者は12万8741人となっている。
.jpg)
イスラエル軍が15日、パレスチナ・ガザ地区全域を砲撃し、過去24時間で少なくとも41人が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、南部で活動するガザ人道財団(GHF)の食料配給所とその周辺でイスラエル兵による砲撃・発砲が相次ぎ、少なくとも5人が死亡したという。
医療当局者は声明で、「イスラエルの砲火により、南北を隔てるネツァリム回廊付近のGHF配給所に近づこうとした少なくとも3人が死亡、数十人が負傷した」と明らかにした。
南部ラファにある別のGHF施設近くでも2人が死亡した。
北部ベイトラヒヤへの空爆では少なくとも7人が死亡。中央部ヌセイラトの難民キャンプではイスラエル軍の空爆で複数の建物が全壊し、少なくとも11人が死亡した。
イスラエル軍はコメントを出していない。
GHFは米国とイスラエルが主導し、5月27日に配給所の運営を開始。それ以来、この配給所付近で300人近くのパレスチナ人が殺害され、2000人以上が負傷した。
GHFは声明で、15日に食料配給を再開し、3つの配給拠点から200万食以上を事故なく配給したと述べた。
GHFに対する国際的な批判が高まる中、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦協議は難航している。
イスラエル側はトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めている。
ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案している。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は15日午後の時点で5万5362人、負傷者は12万8741人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。