◎イスラエル軍は26日、数十万人が身を寄せるラファの中心部にある避難民キャンプを空爆した。
2024年5月27日/パレスチナ自治区、ガザ南部ラファ、イスラエル軍の空爆で全焼した避難民キャンプ(Getty Images)

米国務省は28日、イスラエル軍がガザ南部ラファの避難民キャンプを誤って空爆した件について、「公平な調査を行うようイスラエル当局に求めている」と明らかにした。

イスラエル軍は26日、数十万人が身を寄せるラファの中心部にある避難民キャンプを空爆。ガザ当局によると、空爆とその後の大火災で少なくとも50人が死亡、249人が負傷したという。

米国務省のミラー(Matthew Miller)報道官は記者会見で、「米政府はこの事件の報道を確認後、イスラエルと連絡を取り、懸念を表明したうえで、空爆に至った経緯などを調査し、公表するよう求めた」と語った。

それによると、イスラエル政府はこれに対し、迅速かつ透明性のある、より広範な調査を約束したという。

ミラー氏は「その結果を注意深く見守る 」と述べた。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は27日、この空爆を「悲劇的な災難」と呼び、誤爆であると暗に認めた。

米ABCは米政府高官の話しとして、「イスラエル政府高官から、空爆後、キャンプから100メートルほど離れた位置にあった燃料貯蔵タンクが爆発したという情報を得た」と報じた。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラも目撃者の話しとして、「最初の爆発から数分後にさらに大きな爆発があり、あたり一面が炎に包まれた」と報じている。

米ホワイトハウスの報道官は27日、ラファの壊滅的な映像に心を痛めていると表明。「イスラエルはハマスを追う権利を有しているが、同時に民間人を保護しなければならない」と強調した。

パレスチナ側の死者数は3万6000人近くに達し、今も増え続けている。負傷者は8万人を超えた。

イスラエルとハマスの停戦協議は行き詰まっているように見える。双方は数週間前に間接協議を行って以来、交渉に関する情報を明らかにしていない。

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