◎ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は27日午前の時点で4万5436人、負傷者は10万8038人となっている。
イスラエル軍が27日、パレスチナ自治区・ガザ北部ベイトラヒヤのカマル・アドワン病院を制圧した。ガザ当局が明らかにした。
これにより、酸素吸入や保育器を必要とする赤ん坊を含む400人近い患者が退避を余儀なくされた。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラはガザ当局者の話しとして、「カマル・アドワン病院はイスラエル軍の支配下に置かれ、患者と医療スタッフは全員排除された」と伝えている。
イスラエル軍は26日にカマル・アドワン病院近くを空爆し、医療スタッフ5人を含む少なくとも50人が死亡。数十人が瓦礫の下敷きになった。
ガザ当局によると、イスラエル軍による27日の攻撃で少なくとも15人が死亡したという。
イスラエル軍は3カ月近くに渡ってガザ北部を包囲し、イスラム組織ハマスの武器庫や施設を空爆。多くの住宅や難民キャンプが瓦礫の山となった。
イスラエル軍はこの数か月間、ガザ地区への人道支援搬入を制限。気温が急降下する中、数十万人が1日1食以下での生活を余儀なくされている。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は27日午前の時点で4万5436人、負傷者は10万8038人となっている。
サウジアラビア外務省は27日、イスラエルによるカマル・アドワン病院への攻撃を「最も強い言葉で非難する」と声明を出した。
まあ同省はこの攻撃について、「国際法、国際人道法、そして最も基本的な人道的・倫理的基準に違反する」と断じた。
アルジャジーラによると、イスラエル軍はカマル・アドワン病院を包囲した後、医療スタッフに避難を命じ、応じない場合は建屋を爆破すると警告したという。
同院とその周辺地域では戦闘が続いている模様。