SHARE:

イスラエル軍、レバノン南部で国連平和維持軍に向け発砲、負傷者なし

UNIFILによると、イスラエル兵はレバノン領内に配置された戦車周辺から、徒歩で移動中の平和維持要員に向けて発砲した。
国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の装甲車(ロイター通信)

イスラエル軍が16日、レバノン南部で国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に向けて発砲した。負傷者は報告されていない。

イスラエル軍は声明で、「兵士らが国境近くの地区で2人の容疑者に発砲したが、後にこの2人が国連要員であることに気づいた」と説明した。

またイスラエル軍は「悪天候で視界が悪く、対象を誤認した」と述べ、発砲した兵士に話しを聞いていると明らかにした。

UNIFILによると、イスラエル兵はレバノン領内に配置された戦車周辺から、徒歩で移動中の平和維持要員に向けて発砲した。弾は要員から5メートルほどの地点に着弾し、要員は避難を余儀なくされたという。

UNIFILはその後、公式ルートでイスラエル側に抗議。イスラエル軍の戦車部隊はこの抗議後、撤退した。

イスラエルと親イラン組織ヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。

イスラエル軍は協定発効後も首都ベイルートや南部を定期的に空爆。そのほとんどがヒズボラの戦闘員やその関連施設に対するものである。

イスラエルとヒズボラは停戦発効から60日以内にレバノン南部から部隊を撤退させ、その後、レバノン正規軍とUNIFILが南部を管理することで合意していた。

しかし、イスラエルはレバノン側が合意を守っていないと主張。撤退を拒否している。

ヒズボラはこの戦争で大打撃を受け、前最高指導者のナスララ(Hassan Nasrallah)師を含む指導部のほとんどと5000人以上の戦闘員を失った。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします